いただきもの、読みました。
科学哲学をやっている知り合いから、本を寄贈していただいた。あー、そういえば「今本書いているんだけど、福岡伸一の『動的平衡』の概念について教えて」とか言われて、何回かメールをやりとりしたっけか。あの時言っていた本ができたのね。ちなみに私は福岡先生、文章力以外は全く評価していません。そのへんは、書き出すとすごーく長くなるし、私も福岡ウォッチャーではないので、ここで私がどーのこーのと言うよりはこちらのブログの福岡伸一批判を見るのが早いかと。
ま、それはさておき、せっかく頂いたので読んでみましょう。本はこちら。
理系の人向けにわかりやすく解説した科学哲学の解説。「推論とは何か」「科学であるための条件」「科学と実在」「原因とは何か」「科学理論とは何か」などなどをわかりやすく説明している。
内容はわかりやすいと思ったけれど、ちょっと説明する内容が盛りだくさんすぎて一つ一つの解説が短いかなあ。あと、実際の科学理論や科学史からの例が豊富にあると良かったような。例えば、
- N線のエピソードから『観測の理論負荷性』を語る
- ランダウのオーダーパラメータの理論から科学的対象の実在性について議論する
- 二重盲検法にからめて『因果関係とは何か』を追求する
などなど。…でもたぶん、こんなことを本気でやったら、執筆うん年、400ページは軽く超える大著になるだろうから、専門のライターじゃない研究者じゃあ無理だよねえ…。
Recent Comments