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2013.12.22

信念の倫理。

年末ということで忘年会があったりしてソコソコ忙しかった。
とはいえ今年の授業も終わったので、仕事納めの来週は少し余裕があるかな。正月休みが長いので年明けの授業の準備も年が開けてからで間に合うし。

そんな中、通勤バスの中では相変わらず読書。ここのところ読んでいたのはデマルコの『ピープルウエア 第2版 ヤル気こそプロジェクト成功の鍵』に『熊とワルツを リスクを愉しむプロジェクト管理』。どちらも面白かったが、一番印象的だったのは『熊とワルツを』の付録。1876年に出た「信念の倫理」という論文の第一部が載っているのだが、これが面白かった。

ある船が事故を起こした。船長は船の安全に問題があることを認識していたが、これまで事故が無かったから多分大丈夫だろう…という薄い根拠で船を出港させてしまった…という例から始まり、この論文は『根拠なく信念を持つことは罪である』という主張を展開する。少し調べれば簡単に得られる根拠を無視して信念を持つことは本人とその周囲にとっても不利益であるし、社会全体にそのような信念を持つことを是とする風習が蔓延すれば、真実を追求する行動を軽んじることに繋がるからだ、と。

いやあ、色んな人に聞かせてあげたい。

東北大震災は某国の地震兵器によるものだと言っている人とか放射能は1ベクレルたりとも認められないと言っている人とか911はCIAが仕組んだ陰謀だと言っている人とか多分大丈夫だろうと思ってレール幅の検査値を改ざんした某鉄道会社とかホンマでっかというような主張をテレビでする『専門家』の方々とか初歩的な文献も当たらずに南京で日本兵は誰一人一般人に危害を加えていないと主張する方々とか(←最後の例は下手すりゃコメント欄を荒らされそうで怖いな…)。

…まあ、研究者も自戒しなきゃならんのだけどな。人間、自分が考えついたアイディアには甘くなりがちだし。

で、この論文、全文読みたいなあ、と思って検索かけて気づいたんだけど、この論文の著者ってクリフォード代数のクリフォードなのか!うーん、切れる人は何やっても切れるんだなあ…。

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