まだ終わらんよ。
今日は研究関係法人の事業仕分け、ということで研究の傍ら事業仕分けの様子を声だけチェック。
個人的には、日本学術振興会(学振)と科学技術振興機構(JST)を統合してほしいんだよなあ。私のようなJSTの研究員は、学振の研究員とは異なり文部科学省の研究費番号という奴がもらえない。おかげでいろんな資金公募に応募できなくて非常に苦しい思いをしているんだが、そこのところを何とかしていただけないだろうか…。
と思いながら聞いていたら、学振の仕分けで仕分人からナイスな質問が。(以下、質問内容も答えも、たしかこんな内容だったという程度で言い回しなどは異なります)
仕分人:「学振とJSTなどを統合するというような事はできないのですが?」
お答え:「我々も何度か試みましたが、政治の意見が研究に入ってくるのを嫌う大学側が納得してくれなくて」
…あう(涙)。JST、そんなに大学嫌われているのかあ。今のままだと、事務も面倒くさいし、研究員困るし、いいこと無いと思うんだけどなあ。
…と思っていたらJSTの仕分けでJSTが嫌われるもうひとつの理由が登場。
仕分人:「JSTの活動の評価についてお聞きしたいのですが」
お答え:「まず申し上げたいのですが、JSTの活動を評価するためにはJSTに採用された人からの意見だけを聞いてください。というのは、JSTの公募で当たるのは全体の1%程度で、99%の人は落ちます。落ちた人はJSTの事をひどくいいますから、大多数の人はJSTの事をボロクソにいいます」
…あー、それで大学に嫌われるというなら、納得。というか、政治云々よりこっちが本音なような…。
以下、その他気になった仕分人の言葉。
- 仕分人:『ノーベル賞とかは訳わかんない研究から多く出ている。そんな研究にお金を出すシステムを作れないか?』。訳わかんないものをどう評価しろと?評価できないからこそ訳わかんない研究なんだが
- 仕分人:『どれくらいの研究が成功したのか客観的な数値を示せ』。まず成功・失敗って動やって決めるんだろうねえ。例えばiPS細胞は成功例と思われているけど、未だiPS細胞を医療に具体的に応用できてない。そういう意味では成功してないわけで…。成功って、何?
そして止めにきた一言がこちら。
仕分人:『客観的な成功率のデータ、次回までに用意しておくように』
…だ、第三回仕分も決定ですかーーーーーー!!!!!!?
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Comments
私からすれば大学もJSTもどっちもどっちですよ。
Posted by: n507 | 2010.04.28 10:56 PM
>n507さま
ふむ、内部事情がわからないのですが、そうなのですか。
研究者にはできるだけ便宜を図るというタテマエなんだから、なんとかして欲しいんですが…。
Posted by: いちのみや | 2010.04.29 06:21 PM