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2009.08.25

理論と現場では問題設定が違う。

ニュースで、フラクタル日よけを京大が開発、というのを見かけた。
うーん、フラクタルなんて数学的な対象をそこで使うか…。

しかし、一応数学に所属する身としては、フラクタルという形状が一番良いのかどうかが気になる
今回の試作品はシェルピンスキー四面体で作っているらしいが、そもそも形状の良さ、というのをどうやって計測するかが問題だなあ。3次元の立体から2次元への自然な射影を考えて、3次元立体のフラクタル次元と、射影で出来た像のフラクタル次元を比較するのかなあ。射影をとる方向によって像のフラクタル次元が変わるだろうから、像のフラクタル次元の最小値と立体のフラクタル次元の比を取る、とかそんな感じ?これはなかなか非自明で面白そうな問題だ。

…などと理論家は考えてしまうのだが、ホームページによると「量産方法が今のところ無いのが最大の課題」だそうで。ああ、現場とはやっぱり感覚が違うんだなあ…。

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