« 桁が違います。 | Main | ついつい買ってしまいました。 »

2009.05.03

リファクタリング・ウェットウェア

ビジネス成功のための本というのは、名前を聞いただけで眉唾物だと感じてしまう。
しかし、「エンジニアとしてプロジェクトを成功させるための本」と聞くと興味をそそられてしまう。しかもそれが技術用語で語られていればなおさらだ。
私ってば根っからの理系なんだなあ…。

ということで、本日読んだ本はオライリーの新刊、『リファクタリング・ウェットウェア ―達人プログラマーの思考法と学習法 』。ウェットウェアってのは脳味噌のことね。確か語源はルディー・ラッカーという数学者兼SF作家の同名小説。

内容だが、まず学習に関するドレイファスモデルが最初に来る。マニュアルがないと仕事が出来ない初心者が、経験を積むことによって、直感で仕事をする達人(この域になるとマニュアルがあると仕事が逆に遅くなる、というのがミソ)になる、という学習モデル。
で、このモデルが正しいと、直感に訴える学び方、直感を活用した思考法が重要(だけど直感は間違いも多いので論理での裏打ちも必要)ということで、直感の鍛え方、直感に訴える学習法、直感が陥りやすい過ちの認識(作者いわく、『脳のデバッグ』)、集中力の鍛え方などを説明する。
おそらく、その殆どはどっかのビジネス書とか自己啓発本を見れば出てくるものなのだろう。一応科学的根拠とかも述べてはいるが、研究者という目から見てしまうと、内容的にはちょっと怪しい。もっとも、作者自身それは認識している。認識しているが、『役に立つなら気にしない』という立場のようだ。作者はプラグマティックプログラミングなんてプログラミング技法の人らしくて、なるほどと思わせる。

プログラマを主なターゲットにした本だが、研究者としては共感できるところが多かった。直感的理解が大事だ、というのは全くもってその通りだと思う。そういえば私、数学の人によく『その定義のココロがわからない』という質問をして困らせてしまうのだが、あれは直感的理解ができないってことなんだな。ちなみにポアンカレによると、「我々は証明を論理で、発見を直感で行う」らしいので、直感は数学でも大事なんだと思うんだが。

まあこの本の方法が全て自分に有効だとは思わないけれど、Wikiを使った情報整理法とか集中のためのソフトウエアとか役に立ちそうなものはいろいろあったので、いくつかは試してみようと思う。とりあえず紹介されている『Think』というソフトは便利そうなので、明日ダウンロードしてみよう。

|

« 桁が違います。 | Main | ついつい買ってしまいました。 »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference リファクタリング・ウェットウェア:

« 桁が違います。 | Main | ついつい買ってしまいました。 »