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2008.09.19

TVでトンデモを見た。

いやあ…。
昨日の大予言番組はひどかったねえ…。

見ていない人のために説明すると、日テレ系でやっていた、『緊急検証!世紀の大予言スペシャル~人類滅亡7の警告~』という番組なんだけれど、私が見たのはニュートンの人類滅亡予言というパートだけなんだが、それだけでもう、ツッコミどころがありすぎてありすぎて。

科学史に少し詳しい人なら、ニュートンは科学者であると同時に占星術だの錬金術だのうさんくさい方面にもハマッていたことは良く知っている(というか、ニュートンの時代に占いと科学の境界が今ほどはっきりしていなかった、ということなんだが)。だからニュートンが2060年人類滅亡なんて予言をしたとしても、まあ、あるかなとは思っていた。

ただ、そのニュートンの予言の、番組の解釈があまりにもひどかったんだよな。

番組によると2060年人類滅亡の正体はハレー彗星が太陽に衝突することによっておこる巨大なコロナなんだそうな。そのコロナの高熱で地球は灼熱地獄と化し、人類が滅亡する、と。

ハレー彗星が2060年に来る、というのは、まだいい。正確には2061年だが、まあ一年ぐらいは多めにみてやろう。
そんなこと、太陽の6000度の熱を耐えてハレー彗星が太陽に激突するという主張に比べれば大した問題ではない。
彗星の主な材料は氷。その氷がどうやって6000度の熱で融けずに太陽に激突するんだろう。太陽は石炭で出来てる、などと思われていたニュートンの頃ならともかく、現代ではまともな学者なら相手にしないはず。
…と思ったら、なんかまともな学者っぽい人がコメント始めたぞ?あれ?スタッフが質問を始めた…。
スタッフ「彗星が地球に衝突する可能性はあると思いますか?」

…ちょっと待てぇぇぇぇい!!!
いつのまに太陽が地球にすり変わったぁっ!!!

こりゃスタッフ確信犯だな。きっとこの学者さんから太陽と彗星がぶつかるという言葉を得られなかったんだ。で、地球と彗星がぶつかったら大惨劇だから、太陽と彗星がぶつかったらもっと大惨劇でしょ、などと間違った推論で視聴者を誘導しようとしているんだ。こんなのに引っかかる奴いるのかよ。

…と思ったらスタジオの芸能人結構引っかかってやんの。まあ空気読んで、怪しくても突っ込まないというのもあるんだろうけどねぇ…。

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