リテラシーが足りない。
土曜日、人の居ない研究室。
研究の合間に『全てのアメリカ人のための科学日本語版』を読む。サイエンスリテラシー…日本人にも重要だよなあ。
ところで、研究者ってのはサイエンスリテラシーは多分ある、と思うのでありますが、時々困るのが、専門外のことに関して間違った意見を吐くエライ方がおられることであります。この前日経サイエンスで茂木健一郎と素粒子の方のエライ人が対談をしていて、『超伝導って創発だよねー』とか言っていて眩暈がしたであります。ぶっちゃけ、創発って何なのか私は全く理解できないのではありますが、創発って言っている人で超伝導を例に挙げる人は多分いないとおもうんですが。
別にこういうのは彼らだけじゃなくて、『脳って量子力学だよ』と思いつきで仰るペンローズ先生とか、他にもいろいろいらっしゃる訳で、なんかそういうのって、ちゃんと編集部あたりがチェックして止めたりしないもんなんですか?と思うわけですよ。学術論文だと読む人も分かってる人だから、『著者わかってねぇ』で終わるけれど、一般向けの本だと、『エライ先生が言うんだからそうなんだろう』ってことになっちゃうんですよね…。もっとも、サイエンスリテラシーがあれば『エライ先生だから…』っていう思考自体しない筈なんだけど。
あ、ついでに、最近茂木健一郎先生が仰る『アハ!体験』って昔マーチン・ガードナーが書いていたことの焼き直しじゃないの、って思うのは俺だけ?
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Comments
どうなんでしょ?超伝導って創発の例とはなりえないんですかね?なってもおかしくなさそうですが.といいつつ,私も創発ってなにかわかってませんが.
Posted by: 森田 | 2008.04.27 02:43 PM
>森田さま
わかんないです。が、周りの人に聞いたら『違う』と一刀両断されました。
非線形とかその辺の世界って、私にはよくわかんない単語が多いんですよね。昔流行した『複雑系』とか。
Posted by: いちのみや | 2008.04.27 07:08 PM